東京都台東区の上野・御徒町で会計事務所をしております、白根悠皓(しらねゆうや)です。
前回は、何のために起業するのか?起業の形態はどんなものがあるのか?page>> のお話をしました。この記事では、マネジメントの父と呼ばれているピーター・ドラッカー氏の言葉をもとに「事業(ビジネス)とは何か?」を考えたいと思います。
事業とは顧客を満足させることがスタート
マネジメントの父と呼ばれているピーター・ドラッカー氏は、事業について次のように説明しています。
事業は、社名や定款や設立趣意によってではなく、顧客が財やサービスを購入することにより満足させようとする欲求によって定義される
『マネジメント基本と原則』(ピーター・ドラッカー著ダイヤモンド社)
ピーター・ドラッカー氏は、顧客を満足させることがスタートだと述べているのです。
これを踏まえると、
「事業とは、顧客に価値を提供したり、
貢献したりすることにより、顧客を満足させ、感謝の対価を受け取ること」
と、定義できます。
では、顧客に価値を提供する商品・サービスと感謝の対価(お金・売上)について考えていきましょう。
自分の考えを押し付けた商品やサービスでは売れません
よく、「よいものを作ったら売れる」という考え方をしてしまうことがあります。しかし実際は、よいものを作ったとしても、お客様がそこまでの品質を求めていない場合もあります。大前提は、「お客様がほしいと思うのか」「それをお金を出して買いたいと思うか」です。
- 自分はこれが得意だから
- 自分にしかできないことはこれだから
こういった、自分の考えを押し付けた商品やサービスでは売れません。
この商品やサービスを購入することで、「お客様がほしいと思っている未来」や「お客様がほしいと思っているベネフィット」が手に入るものを開発するという視点で考えていきましょう。
どれくらいの貢献をしたのかが数字になって現れたものが売上
お金とは、世界中の感謝が数字になったものだと考えると分かりやすいかもしれません。事業をして得られるお金、すなわち売上というものは、お客様への献度合いだといえます。
つまり、どれくらいの人にどれくらいの貢献をしたのかが数字になって現れたものが売上。
より多くの人に貢献できれば、多くのお金になります。また、他の人ではできないような難しいことをしてあげることができれば、より大きいお金になるという考え方です。
「事業で得られるお金=売上=貢献の質✖️貢献の量=貢献度」です。(図2-3)
お客様に貢献するということにフォーカスできれば、売上というお金は必ず入ってきます。あとはこの売上からしっかりと利益が出せるようにすることが大切になってきます。
売上を増やすためには、「お客様にどのような理想の未来やベネフィットを提供できるのか」を考えるのが最初です。
しっかりとお客様に価値(顧客満足)を提供できれば、売上は増えます。あとは、その売上から利益が出るようにしたり、売上が継続するようにしたり、売上が伸びるようにしていくことを考えていくのです。
次回は、「事業をまわすサイクルと、それによってどんな壁が立ちはだかるのか?」について進めていきましょう。
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